【農家さんのご意見】あえてフルーツマットを使わないという考え方

西川善株式会社で経理とウェブを担当しております、ニコニコばばあでございます。

先日、営業会議で農材担当者と話をしておりましたところ、スイカ栽培の現場におけるお話のひとつです。それは、「あえてフルーツマットを使わない」という農家さんのお話です。

私ども販売側からすると、スイカの底の色ムラを防ぎ、商品価値を高めるためのフルーツマットは必須の資材だと考えております。しかし、現場の農家さんの中には、あえて使用しない選択をしているということです。

この記事では、フルーツマットの役割を再確認しつつ、「使わない」という選択をする農家さんの深い考え方と、「使う」ことにこだわる農家さんの工夫をご紹介しながら、皆様のスイカ栽培や商品選びのヒントのひとつになればご参考にしてください。

フルーツマット(スイカの台座)の基本的な役割

まず、スイカ栽培で一般的に使われるフルーツマット(台座)の役割について簡単にご説明させていただきます。

この資材は、地面とスイカが直接触れるのを防ぐために使われます。

  1. 色ムラ防止と商品価値向上: スイカが地面に接していると、接地面が黄色く変色してしまいます。品質に問題はなくても、消費者はどうしても均一な色をしたきれいなスイカを選びがちです。台座を使うことで、この「黄変」を防ぎ、店頭での見栄えと商品価値を高めることができます。
  2. 病害対策: 地面との接触を避け、通気性を確保することで、湿気による病気や害虫の被害を軽減する効果も期待できます。

私どもも、このフルーツマットを通して、農家様の収益向上を応援したいと考えております。しかし、それでも「使わない」という選択をする農家さんがいるのはなぜでしょうか。

あえて「使わない」農家様の理由

 「すいかの底が黄色くてもおいしさが変わらないから、台座(フルーツマット)を使わないお客様がいるが、黄色だからとお客様が敬遠するので、美味しさが変わらないというチラシを作った」

と言う話がありました。「どうして台座を使わないの?」


台座を設置する作業のリスク

最も説得力があったのは、台座に乗せる作業に伴うリスクです。台座を設置するという作業に加え、台座のコストがかかります。

  • ヘタの破損リスク: スイカを台座に乗せる際、不注意からヘタを折ってしまう可能性があります。ヘタの損傷は、鮮度や品質に直接影響を与えてしまいます。
  • 葉や株を傷つけるリスク: 広大な畑で一つひとつ台座を設置する際、作業者が葉を傷つけたり、株にダメージを与えたりする可能性があります。
  • 細菌混入のリスク: 汚れた靴で畑に入り作業することで、そこから細菌などが混入する可能性を懸念される農家様もいらっしゃるそうです。(もちろん、大規模農家さんの中には、作業時にシューズカバーを徹底して使用するなど、細心の注意を払っている方もいらっしゃいます。)

底が黄色くても味には変わりがない

 「すいかの底が黄色くてもおいしさが変わらないから、台座(フルーツマット)を使わないお客様がいるが、黄色だからとお客様が敬遠するので、美味しさが変わらないというチラシを作った

と言うことでした、しかし私たち消費者はどうしてもきれいなものに手が行きますので、そうじゃないよと言うことのチラシだそうです。

なるほど、良い事ばかりかと思えば、やはりデメリットもあるのですね。
私たち売る側としては使ってほしいのですが、そういうこともあるということです。

フルーツマットを使用している農家様にも聞きました

別の農家様が来社しましたので、スイカの台座の事を聞いてみました。
  スイカに多少のストレスは必要だ
  色がいい方が高く売れるので、台座を使用するし、優しく転がしてあげると美味しくなる。

なるほど!
皆さま、いろいろ工夫して考えているのですね。

やり方は10人10色ですね

いろいろなご意見がためになります

商品をご紹介するときには良い事ばかり表示するのですが、こういうデメリットもありますよ!
と言うのがわかりましたら、このブログでお伝えできたらと思います。
それで、先日のフルーツマットご使用のお客様のお怒りも、とってもありがたいものにになったということです。